年賀状を出していない方から年賀状が届いたが、松の内(1月7日)が過ぎてしまった。
喪中で年賀状を欠礼したが、年頭の挨拶はしたい。
このような場合には寒中見舞いを出すと良いのですが、いつどのように出したらいいのかと悩んでいる方に、寒中見舞いを出す時期、その際に使用するハガキや切手の選び方、寒中見舞いの文例も紹介したいと思います。
寒中見舞いを出す時期は?
寒中というのは、二十四節気の小寒の日から立春の前日までの約30日間のことを言います。
2022年の場合は、小寒が1月5日、立春が2月4日となっています。
寒中見舞いを出す時期は、松の内(1月1日~1月7日)が明けてから、立春の前日まで届くようにすると良いでしょう。
立春を過ぎた場合は、余寒見舞いとなりますので、投函は遅くとも1月末までを目安にしましょう。
寒中見舞いのハガキや切手はどう選べばいいの?
暑中見舞いの場合、2020年夏までは「かもめーる」があり、2021年には「かもめーる」が廃止されたため、暑中見舞いや残暑見舞いに使いやすい「ひまわり」と「ジンベエザメ」の絵柄を入れたはがきが発行されましたが、寒中見舞い用のハガキというのは発行されていないため、通常はがきを使用するか、私製のハガキに普通切手を貼るかのどちらかになります。
通常はがきの場合
通常はがきには、「通常はがきヤマユリ」、「通常はがきインクジェット」、「通常はがき胡蝶蘭」、「通常はがき胡蝶蘭インクジェット」の4種類があります。
喪中の場合は、胡蝶蘭を使用すると良いでしょう。
普通切手の場合
私製はがきに貼る63円普通切手にも慶事用・弔事用などいろいろありますので、喪中の場合は弔事用の切手を選ぶようにしたほうが良いと思います。
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寒中見舞いの文例は?
寒中見舞いを出すシーンとしては、以下のようなケースが考えられます。
- いただいた年賀状への返事
- 喪中にいただいた年賀状への返事
- 喪中の方への寒中見舞い(喪中はがきへの返事)
- 喪中の方に年賀状を出したときのお詫び
では、シーン別に文例を紹介します。
いただいた年賀状への返事
出していない人から年賀状が届いたら、なるべく早く年賀状として返すのが理想ですが、帰省や旅行などで確認が遅れ、返礼が松の内(1月7日)を過ぎてしまう場合は「寒中見舞い」として出します。
例文
寒中お見舞い申し上げます
皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしとのこと 心よりお喜び申し上げます
丁寧なお年賀状をいただきながら ご挨拶がおくれまして大変失礼いたしました
おかげさまで家族一同 元気に暮らしております
今年も変わらぬお付きあいのほど どうぞよろしくお願いします
喪中にいただいた年賀状への返事
喪中に年賀状をいただいた場合は、年賀の「賀」はおめでたい言葉なので使用を避け、「年賀状」は「お年始状」や「年頭のご挨拶」といった表現に言い換えましょう。
「おめでとう」や「お喜び」などのも使いません。
喪中はがきを出していなければ、その旨を詫びます。
例文
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧なお年始状をいただきありがとうございました
昨年11月に父が永眠し 年頭のご挨拶を控えさせていただきました
ご連絡が行き届かず 誠に失礼いたしました
今年も変わらぬお付きあいのほど どうぞよろしくお願いします
喪中の方への寒中見舞い(喪中はがきへの返事)
喪中はがきをいただいた場合は年賀状を送りませんが、喪中はがきの返事という意味で、寒中見舞いを出すと丁寧です。
例文
寒中謹んでお見舞い申し上げます
服喪中のことと存じ 年始のご挨拶は遠慮させていただきましたが
寒冷の候 いかがお過ごしでしょう
ご家族の皆様はお力を落としのことと存じますが
お心を強くお持ちになってお過ごしください
厳しい寒さが続いておりますので どうぞご自愛ください
喪中の方に年賀状を出したお詫び
年賀状を出した相手から「年始状」や「寒中見舞い」が届いて相手の喪中を知った場合は、年賀状送ってしまったことは失礼にはなりませんが、あらためてお詫びのはがきを送り哀悼の意を伝えると印象がよいです。
もし、喪中はがきを受け取っていたのに、うっかり出してしまった場合は寒中見舞いや手紙でその旨をお詫びします。
例文
寒中お見舞い申し上げます
このたびはご服喪中と存じ上げず 年始状を差し上げてしまい誠に失礼致しました
御尊父様の逝去を心よりお悔やみ申し上げます
ご日ごとに寒さが募る時期ですので お体を大切にお過ごしください
以上、参考にしていただければ幸いです。